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60代一人暮らし、節約疲れを吹き飛ばす!心満たす「無料の贅沢」を見つける方法

夫を亡くし、早数年。60代になった私は、静かな一人暮らしにもすっかり慣れました。年金で慎ましく暮らす日々は、家計簿とにらめっこばかり。「このままでいいのかしら?」ふと、そう心の奥底から声が聞こえたんです。節約は大切。でも、そればかりでは心が枯れていくようでした。誰かと話したい、何か新しいことを始めたい。でも、お金はかけたくない。そんなジレンマを抱えているのは、私だけではないはずです。

節約の呪縛と、心に忍び寄る寂しさ

毎日同じルーティン。テレビをつけ、食事を作り、また一人で食卓を囲む。節約のために外出を控え、いつしか私の世界は、家の四隅に閉じ込められていました。「もうダメかもしれない…」と、未来に希望が見えなくなることも。一般的な節約術は食費や光熱費の削減を教えてくれますが、心の寂しさや、生きがいの喪失感までは解決してくれません。心が色褪せたモノクロ写真のようでした。このままでは本当にいけない、と焦燥感に駆られるばかりでした。

民生委員の友人がくれた「心の栄養」というヒント

そんなある日、久しぶりに民生委員をしている友人、田中由美さん(仮名)に会う機会がありました。私が「最近、心が沈みがちで…。節約ばかりで、楽しみが見つけられなくて」と打ち明けると、田中さんは私の手を握り、優しくこう言いました。「ねえ、もしかして、お金をかけない『心の栄養』が足りてないんじゃない?」彼女は地域の広報誌を広げ、私にいくつかの活動を教えてくれました。図書館での朗読会、公園でのウォーキングサークル、地域の清掃ボランティア…。どれも無料か、ごくわずかな参加費で楽しめるものばかりでした。「こんな選択肢があったなんて!」私の心に一筋の光が差し込んだ瞬間でした。

たった一歩が、世界を鮮やかに変える

田中さんの言葉に背中を押され、私はまず、自宅近くの図書館で開催されている「読書会」に参加してみることにしました。最初は緊張で足が震えましたが、同じ年代の方々と本について語り合う時間は、何よりも新鮮でした。知らなかった世界に触れ、心が解放されるような感覚を味わいました。その後、週に一度の公園ウォーキングにも参加。最初は一人で黙々と歩いていましたが、すぐに顔見知りができ、他愛もないおしゃべりができるようになりました。美しい四季の移ろいを肌で感じながら、笑い合う時間。それは、お金では買えない最高の贅沢でした。

節約は「我慢」から「工夫」へ、そして人生は「充実」へ

心が少しずつ、色を取り戻していくのを感じました。人との繋がりが、こんなにも温かいものだと改めて知ったのです。「こんなはずじゃなかった…」と諦めかけていた人生が、少しずつ輝き始めました。節約は続いていますが、もう「我慢」ではなく「工夫」に変わりました。例えば、図書館で借りた本を読みながら、手作りの菓子を友人と分け合う。地域の清掃活動で汗を流しながら、新しい友人と出会う。お金をかけなくても、人生を豊かにする方法は無限にあるのだと気づかされました。

心豊かに生きるための第一歩

人生は、予算ではなく心の豊かさで決まります。あなたも、たった一歩踏み出す勇気を持つことで、世界を鮮やかなカラーに変えることができるはずです。私のように、新しい「心の栄養」を見つけて、60代からの人生を謳歌してください。地域の情報誌やウェブサイト、社会福祉協議会の窓口など、思いがけない出会いがあなたを待っています。あなたの「心の贅沢」を見つける旅を、今日から始めてみませんか?

この記事を書いた人

山田 和子 | 68歳 | 夫と死別後、60代からの新しい生きがいを探し続けるウェブライター。自身の経験をもとに、同じ境遇の女性が心豊かに暮らすためのヒントを発信しています。